GRAFTON PLASTIC SAXOPHONE

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MEYER TRU-FLEX"FACING MP

先日Fさん(P)のCD発売ライブでニューヨークから来た
若手白人のテナー奏者が使っていた珍しいMPです。
ニューヨークMeyer Tsax MP でオープニングはM−5、
テーブルの部分に溝が掘ってあり、そこに「MEYER TRU-FLEX"FACING」と型名が刻んであります。
内部が余り綺麗に写っていませんが、吹いた直後で拭いていない状態です。
全体はとても綺麗で何十年も使っているようには見えませんでした。
ニューヨークでも手に入れるのは大変だったようで自慢していました、生で聴くとズート・シムス系で、ズート・シムスもこの様なスペッシャルMPを使っていたのかな?とも思いました。

「MPにTru-Flexタイプの溝を付ける」
   は一番下です。

STRATHON 「AJUSTOTONE」にTru-Flexタイプの溝を付ける

付ける前のSound

溝を付けたSound

Tru-Flexタイプの溝を掘ってみる実験について?(大堀サックス研究所とメールでのやりとり)

メールでお願いしたところ大堀さんより
 MeyerのTru-Flexですが、写真では見たことがあります。
はたして、この溝がどういった効果をもたらすのかはやってみないと判りませんが、
ああいった構造のマウスピースは、リードの振動範囲が広がって、バズが乗るのかもしれませんね。
オーダーしていただけるのなら、作ってみたいです。
サンプルはすごく良い音ですね。

大堀さんより
 Tru-Flexの考え方は現在のロブナーのマウスピースと共通していると考えますがいかがでしょうか?
(リードの振動面積を広くするという考え方)但し、ロブナーはテーブルを削るのではなく、ウインドウそのものを
大きくしていますので、効果は大分違うと思いますが。
市販のマウスピースもウインドウを大きくするとチェンバーの容積も増えるので音色は微妙に変わりますが、
音量は増える傾向に有ります。

jazzokaより
  私のTru-Flexについての考え方は多少違っておりまして、
エアーが溝の部分に入ることにより抵抗感が増すと思います。
そのため薄めのリードを使っても薄さを感じることなく、
ナチュラルな音が出せるのではないかと思っております。
ハイバッフルに溝を付けることにより、より幅のある音になればいいのですが?
いずれにしろTru-Flexを吹いていないのでどうなるか楽しみです。
> 溝の深さ、幅、奥行きなどお任せいたしますのでお好きなように料理してください。

大堀博士さんが溝を掘り完成して吹いたときの感想です。
 吹き心地は手元のバズが増えて、少し太くなった感じです。
改造前よりもザラッとした感触になったような気がします。
抵抗感は少し軽くなったかもしれませんが、吹き込んだ時の当りが太くなり、アタックに幅が出て吹き易くなった
感じです。
傍から聴いた感じでも、やはり少しハスキーになり、タイトさが少し取れて余裕が出たとオヤジも言っています。

完成したAjustotone を吹いたときの私の感想。
 予想道理、抵抗感は多少増えたと思います。
抵抗感以外は博士さんと殆ど同じ感触で、MPが大人になったような印象でとても面白い実験だったと思います。
この実験を快く引き受けていただいた大堀サックス研究所に感謝いたします。

 アルトに関しては今使っているNY-Meyer5MMで結構満足しているので、近々、
大堀さんの所の良く鳴るテナーMPに溝を掘ってもらうのが良いかな?と考えているところです。

共にローバッフル位置です